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出張したりして、2〜3日家を留守にし、自宅へ帰ると言い様のない郷愁みたいなものを感じることがあります。そして、それはとても幸せな”ひととき”なのです。出かける時というのは、旅行の時はもちろんですが、仕事であってもワクワク感があり、ウキウキしているものです。
しかし、帰ってきた時の幸せ感はなんともいえないステキなせつないまでの”しあわせ”でいっぱいといったところです。
たった2〜3日見なかった山なみも町の空気もなつかしさで私の心はみちてきます。ちょっと見覚えのあるお顔に出会うと、ひとりひとり丁寧にあいさつをしたくなる様な気持ちになり、更に知らない人にも何か話しかけたくなったりもするのです。50年以上もはぐくんでくれた私の生まれたところはそんなやさしさでつつんでくれるからかも知れない。
夕暮れ時の帰り道、茜色の景色は私の原風景でちょうど薪で風呂をわかしているのだろうか、そのニオイが言い様のない香りで30年、40年私をタイムスリップさせる。そして、自宅へ帰りいつもの味のみそしるとお漬け物でごはんを食べる時、私の生まれたところを実感し、旅行先で出たどんなごちそうよりもうまいと感じる。誰も生まれ育ったその地にこういう感情を持つと思う。それがふるさとなのかもと、完全にふるさとみびいきなのですが、でも、生まれ育ったこの地になんともいえない空気感みたいなものを感じている私はやはりこの地が日本のどんな風光明媚なところよりすばらしいと感じてしまうのです。 |
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