TMO「株式会社まち工房たなぐら」
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まちこ瓦版
Vol.11〜17
Vol.01〜Vol.10
Pick Up
町の移り変わりを見守る欅の巨木

 私は1936年(昭和11年)に南町で生まれた。父は清之丞といい屋根職人だった。いま専修大学文学部で日本近世史を教えているが、小中学校の同級生には整理回収機構(RCC)社長の奥野善彦君や元県会議員の藤田嘉平治君、獣医の高阪精夫君などがいる。
 私が故郷を離れてからもう40年以上も立つが、春秋のお彼岸とお盆の墓参りは欠かしたことがない。いつも蓮生寺にある墓前に線香をあげて帰京するが、時々お城のまわりを歩いて帰ることがある。そんな時、樹齢数百年もたつあの大きな瘤のある欅の巨木を見上げながら、この町の移り変わりを一番よく知っているのは、この木だろうなぁと思う。なにせお城や町ができる前からそこに聳え立って、町中を見渡すことができるからである。
 なぜ城門の前にこんな巨木があるのかな。私は小さいときから疑問に思ってきた。その欅の大木に、その辺の事情をはじめ、城と町の歴史を聞かせてもらうことにしよう。


歴史読み物「棚倉、城とまち」 目次
第1回 「町の移り変わりを見守る欅(けやき)の巨木」
第2回  「野球少年を育んだ城跡」
第3回  「欅は馬場都々古別神社のシンボルだった」
第4回  「赤館の麓に伊野村生まれる」
第5回  「勇将、立花宗茂の入村」  
第6回  「聖地の上に築城する戦国武将」
筆者プロフィール
青木 美智男

昭和11年、福島県東白川郡棚倉町南町生まれ、現在東京都北区在住、専修大学文学部教授。著作[単著]『近世非領国地域の民衆運動と郡中議定』(ゆまに書房 2004年)[編著]『番付で読む江戸時代』(柏書房 2003年)[史料集]『東海道神奈川宿本陣石井順孝日記』1〜3(ゆまに書房 2001〜3年)他多数。
1954年(昭和29)
1962年(昭和37)
1965年(昭和40)


1974年(昭和49)



1997年(平成9)
福島県立東白川農業商業高等学校商業科卒業
明治大学文学部史学地理学科卒業
東北大学大学院文学研究科修士課程を修了
神奈川県史調査執筆委員、新潟県史編集委員、
神奈川大学経済学部・中央大学法学部で非常勤講師
日本福祉大学社会福祉学部(助教授)に奉職のち経済学部に移り教授
この間、教務部長・付属図書館長・就職部長・経済学部長を歴任。
愛知県立大学・名古屋大学・愛知大学・新潟大学・愛知教育大学で非常勤講師
愛知県史専門委員(近世部会長)として現在へ至る
専修大学文学部(教授)へ移り現在に至る。
早稲田大学大学院文学研究科および法政大学大学院文学研究非常勤講師を兼任
現在 専大大学院社会知性開発研究センター歴史学拠点所長


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